2021年、緊急事態宣言が発令され、どこの公民館も閉鎖されてしまいました。そんな中、はぐくむ会を続けられるようにと太子堂八幡神社様をご紹介下さったのが雲野まり子さんです。
元々は円地晶子の所属する無名塾で長く制作を務められ、仲代達矢・故宮崎恭子御夫妻の芸術を支えて来た方。今も、未来の芸術の事を考え続けていらっしゃいます。
その雲野まり子さんが、私たち姉妹の活動について文章を寄せてくださいましたので、掲載させて頂きます。
雲野まり子さん、本当に有難うございました。これからも宜しくお願い致します!
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狂言、演劇の魅力を
一般の方に興味を持ってもらおうと
普及に努める姉妹
福富英里子さん(姉)と円地晶子さん(妹)
姉は野村万作氏、萬斎氏を師とする狂言で・・・
妹は仲代達矢氏を師に持つ演劇で・・・
経験は 30 年、21年
「表現の芽をはぐくむ会」と称し
姉妹で会を発足させたという
会場、教材プリント、行動費などを考えると
会費 1000 円は
ボランティアといったほうがよいだろう
それぞれの仕事の合間を縫っての活動に
古典芸能、演劇に生きる彼女達の
芸道への執着を感じる
大学時代狂言に目覚めたが
伝統芸能は能、歌舞伎、文楽など
女性は舞台に上がることができない世界
狂言師の道は断たれたが、
紆余曲折の末 、30 年かけて
ようやく
「狂言の魅力を伝える人」になることができたという姉
2001年厳しい審査を経て無名塾に入塾
同年の公演「ウインザーの陽気な女房たち」で
仲代達矢さん演じる巨体フォルスタッフの小姓役は、
のびのびとしており、印象的な舞台デビューだった
謙虚でありながら
芸のためには突進、幅広い役に挑戦して
2021年無名塾公演「左の腕」では
師匠の相手役を務めた妹
芸においては姉妹の間でも
議論も交わすと言う
師を尊敬し、先輩、後輩を大切に
関わった人への感謝を表す
利益を度外視した
地道に築いてきた姉妹の会に
最近では
俳優や演出家もゲスト参加するようになった
英里子さんは
子供達にも・・・と
学校での講座も視野に入れている
日本を代表する師を持つ
彼女たちの行動は
師を引き立たせ、
古典芸能界、演劇界の
広報につながる気がしてならない
猛暑の日、
教材などの大きな荷物を抱えて
会場への道を歩く姉妹の姿が心に残る
情報化社会の中に埋もれゆく上質文化を
彼女達の善意が蘇らせてくれることを
願うばかり
表現の芽をはぐくむ会
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